会場・天神産紙工場と大洲和紙

今回イベントの会場となるのは、
愛媛県内子町五十崎・天神産紙工場。
小田川のすぐそばにあり、
豊富な地下水に恵まれています。
この地域の和紙生産は
平安時代の書物「延喜式」にも登場していて、
江戸時代には、大洲藩の産業として栄えていきました。

なぜ内子町の和紙が「大洲和紙」なのかというと、
内子町も大洲藩の領地だったからなのです。

かつて和紙作りは農家の副業として行われており、
この地域一帯も、
いたるところで原料を栽培していたり、
農家さんが軒先で皮剥ぎをしていたり、
職人さんの寮があったりと、
あちこちで和紙づくりの光景が広がっていたようです。


天神産紙工場は大正初期に創業。
昭和に入ると、工場の規模、紙の質・量、
どれも日本一と言われるほどになったそうです。
会場の倉庫も、元は原料を保管する倉庫でした。

今は技を受け継ぐ職人は少ないものの
若い頃からこの工場に通い、
数十年の経験を持つ方も現役で、
書道半紙や障子紙を中心に生産しています。
現在町内で手漉き和紙を生産しているのは、
天神産紙工場と、和紙工房ニシオカさんの2軒。
伝統的な技法を今も守り、伝えています。
また、工場向かいの売店には、
ここで漉かれた手漉き和紙をはじめ、
さまざまな和紙がところ狭しと置かれています。
ここも、紙好きにはきっとたまらない空間。
お越しの際には、ぜひ覗いてみてくださいね♪

内子天神紙の市

紙と本から見つける、あたらしい豊かさ 2019.5.25(土)-26(日) 内子町五十崎 天神産紙工場の倉庫内にて 紙と本のイベントを開催します